まろんのつれづれなるままに(60歳までには・・・)

子育て終了。60歳までにはすっきりした暮らしかつ人生の整理も・・・

早朝割引のポルノ映画を見に行った話

大学2年の時に、学友(悪友?)と三人で、ポルノ映画の3本立てを見に行ったことがある


「悪女カマキリ」「女帝」(三越のあの事件です)「華魁」(おいらん)
華魁は谷崎潤一郎の小説『人面疽』が原作



朝1番、11時までに入れば500円で見られた
もしかしたら学割が効いたのかもしれない


当日、大学近くに住んでいた私がお昼ご飯担当で、
学食に入っていたマクドナルドで、ひとり2個ずつのハンバーガーをget
(ダブルチーズバーガーやらフィッシュバーガーやらと前日にオーダーされた)


友達はひとりが飲み物、もうひとりがおやつ担当でお菓子と果物


ほとんどピクニック気分だ


二時限に向かう学生の波に逆行して、駅近の映画館へ


「変な人が来るかもしれないから、すぐ逃げられるように、出入り口近くに座ろうね」
あらかじめ打ち合わせるも、
変な人どころか、平日朝っぱらからポルノを見に来る人は皆無で、三人の貸し切り状態


どうどうド真ん中に陣取った


お昼を過ぎてポツポツひとりふたり入ってきたが、真ん中に堂々と座り、
コーラ片手にマクドにかぶりついている私たちを見てギョッとして、
サッサっと男たちの方が隅っこの方に逃げる


お煎餅やクッキーをボリボリ食べ、チョコをかじり、
最後は櫛型に切ってあるリンゴまでサクサクたべて、しっかり3本観賞したわ


翌日、語学の授業前、クラスメイトに囲まれた


40年前、女子大生がポルノを見に行ったというのは、ほとんど英雄扱いなのである


一応ミッション系の、坊ちゃん嬢ちゃん学校だったからね


今度はクラスの女子全員で見に行こうと言う話になったが、
三年になり専門に進むとクラスは解体されて、結局は実現しなかった



三越事件で話題になったので、「女帝」を1番楽しみにしていたのだが、
これが1番つまらなかった



1番印象に残ったのは華魁
ポルノというよりオカルトっぽい


ストーリー


明治中期、長崎の遊廓。華魁と呼ばれ、揚羽太夫と人気を二分する菖蒲太夫は、絵草紙を売っている青年、喜助と恋に落ちている。ある夜、肌のきれいな女を求めて廓にやって来た刺青師の清吉は、相手をした女郎、美代野に魅せられ、クロロホルムで彼女を失神させると、全身に蜘蛛の刺青を彫った。刺青が評判を呼び、美代野は地獄太夫という華魁に出世する。一方、清吉は風呂場でチラッと見た菖蒲太夫の肌に魅せられていた。その頃、絵草紙を売っていることが見つかり、警察に追われる身となった喜助は、菖蒲太夫とアメリカに逃亡を決意する。いざ密行となったとき、清吉が現れ、喜助は殺され、菖蒲太夫は膝にケガをしてしまう。九死に一生を得た菖蒲太夫は貨物船に乗せられるが、着いたのはアメリカならぬ横浜。船員はチャブ屋に華魁を売りとばす気でいた。横浜の遊界で働くようになった菖蒲だが、いざ行為をしようとすると、右膝の傷が喜助の人面疽の顔となり、菖蒲を抱こうとする男たちをおどすようになるが、菖蒲の説得で喜肋の怨霊は消えた。菖蒲はその美貌、肉体、テクニックでたちまち人気者になり、客の一人、ニューヨークの富豪のひとり息子と知り会い、本気で愛し合い、結婚することになった。ところが、新婚初夜、菖蒲の局部は喜助の顔となり、ジョージのペニスに噛みついた。“誰とも一生結婚をしない”という誓いを彼女が破ったからだ。牧師が悪魔払いをするが、喜助は十字架もロザリオも噛み砕いてしまう。そこで菖蒲は「あたしはあなたをいちばん愛しています、未来で夫婦になりましょう」と言いきかせる。と、喜助の顔は消え、菖蒲の局部はもとの美しさに戻った。恐怖心の消えぬジョージを菖蒲は優しく導き、歓喜にもだえる彼女の表情は、浮世絵の女の美しさも及ばぬものだった。